なぜ設備診断(予防保全・予兆管理)に振動計測が有効なのか?

1-1 設備状態の計測方法

設備の状態計測を行う方法としては、図の通り、「振動計測」「温度計測」「音(可聴音)計測」を行うことが一般的です。温度は「温度計(温度センサー)」などで簡単に計測できますし、音はマイク等で計測し音響分析を行うことなども可能ですが、「耳で聴く」ことで、ベテランの方であれば特別な計測装置がなくても設備の状態変化を察知できるかもしれません。ではなぜ、設備の「振動」の計測を行うことが有効なのでしょうか?

1-2 設備異常発生のメカニズム

設備の状態は図のように変わっていきます。設備に何らかの変化が生じると、まず摺動部など、動いている部分にわずかな変化(ガタ・偏心など)が発生します。この時、「振動」の状態が変化します。もちろん、この状態変化によって「温度」も「音」も変化しますが、「温度」変化は設備の筐体等の熱容量があるため、設備全体の温度変化として検知するにはかなり状態が変化(悪化)してからでないと難しく、「音」も、設備そのものが発している駆動音に比べるとわずかな変化で、こちらも相当状態が変化(悪化)してからでないと検知することが難しいというのが一般的です。

設備の振動計測は、「設備の状態の変化を早期に検知しやすい」、というメリットがあり、「予防保全」「予兆管理」に適した方法であるということが言えます。

1-3 設備振動計測のメリット・デメリット

設備の早期診断に振動計測が向いているとわかっていても、図中の特に1と2のデメリットによって、振動計測の導入をためらって方もおられると思います。

振動計測は、データを解釈するちょっとした「コツ」を覚えると、設備の様々な状態を判断できるようになります。特に上司運転している設備の場合、故障する前に予め予定して「メンテナンス」を行うのと、故障が発生してから「修理」するのとでは、かかる費用も時間も変わってきます。是非設備の診断に、「振動計測」をご検討ください。