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信号波形の強度を調べる

時間信号波形の大きさ(強さ)の評価

時間に沿って変動する信号の影響の強さを評価するにはどうしたらよいでしょうか。

時間波形のピーク値や最大値が一つの評価の方法となります。
しかし、実際に与える影響を表しているものと言えるでしょうか。

そこで、一般的に用いられるのが実効値です。

実効値とは

実効値とは、時間信号の平均的な大きさ(強度)を表す量です。
周期信号 x(t) の周期を T とすると、以下の@式で定義されます。

x(t) が非周期信号 の周期を T とすると、以下のA式で定義されます。

なにやら積分とか入って難しそうな式ですが、上の式を言葉で表現すると、
「信号の二乗値の平均の平方根」(root mean square)となります。
このため実効値は、rms値とも呼ばれます。

実効値を解析すると何が分かるのか?

実効値は、時間信号の平均的な大きさ(強度)を表す量ですので、実際にどの程度のパワーを受けている/消費しているかを見る事ができます。

例)装置振動の場合
  計測していた時間における平均振動強度と考えられます。
  実際にどの程度の振動エネルギーが加わっているのかを評価できます。

例)人体の場合
  計測していた時間における平均活動強度と考えられます。
  実効値×時間は活動量に比例する値になると推定できます。

EXCELでの計算方法

実効値は「二乗して平均し、その平方根を求める」ことなのですから、そのままの方法で計算できます。EXCELの関数では以下のようになります。

SQRT ( SUMSQ ( 各セル) / セル数 )

ここで使われる関数は二つだけ。SQRT関数とSUMSQ関数です。

SQRT(数値) : 数値の正の平方根を返します。
SUMSQ(数値1,数値2,...):引数の二乗和(平方和)を返します。

SUMSQの中にデータをすべて入れ、それをデータ数で割ったものの平方根をとれば信号波形の実効値を求める事ができます。

計算例

ピーク値が141Vになる1Hzの正弦波を考えてみましょう。

図−1のグラフを描くのに使っているデータは右の
表−1の通りです。

時間0から2まで0.05刻みで41個あります。
ここで、値のSUMSQを計算して見ると

SUMSQ(B2:B41) = 397620

となります。
データ数は41個ありますので、

397620 / 41 = 9698.0488

この値のルートを計算します。

SQRT( 9698.0488) = 98.48

よって、この正弦波の実効値は、 98.48となります。
ちなみに、ピーク値の141Vは、家庭用交流電源のピーク値とほぼ同じ値です。これによりピーク値141Vの交流は、AC100Vとなります。

実効値を用いると、この場合は交流電源のパワーが求められました。