HOME > 応用事例 > リサージュ図形で振動・動きを「可視化」する

加速度・角速度データから、速度・角度を推定する

数値による定積分

加速度センサのデータを積分すると、速度・変位を、ジャイロセンサのデータを積分すると、角度変化を推定する事ができます。

数値データだけでは、関数のように式を解いて積分をする事ができません。ですが、EXCELを使うと数値から簡単に積分値を求める事ができます。関数が不明でも大丈夫です。

ではどうしたら積分になるのでしょうか。

定積分の基本の考え方は、ある区間の符号付き面積を求めることです。なので、関数の積分区間を分割してそれぞれの面積を求めて足した答えが積分なのです。

定積分の実際のやり方

以下のような積分を考えてみます。tは時間です。

まず、tの値を1/10刻みでグラフ化すると下図のようになります。

考えるのは、塗りつぶされた範囲の面積です。
曲線で囲まれた面積 S を直接扱うのは大変です。
そこで、それぞれを長方形で考えてみましょう。

それぞれの長方形の面積 S’ を合計すると、積分値の近似ができます。
長方形の面積 S’ は下記であらわされます。

積分値は、前までの積分値に面積を足すことで求められます。
長方形の面積とその積分を求めると下記のようになります。

t=1の積分値は、0.385となり、解の0.333より少し大きい値となっています。
この時、Δtを小さくし、20分割にした場合の積分値は、0.359となり、より解に近づきます。
このようにEXCELを用いれば、数値より積分をする事ができるとともに、分割数(サンプリング周期)を増やすと精度が向上します。

この時のセルの中の計算式は以下のようになっています。

角速度から角度を求めてみる

サンプリング周期 Δt = 1secにて10秒間計測した角速度データが、下図のような変化をする場合について、積分して角度にしてみましょう。

t : 時間 Δt: サンプリング周期 ωt: t の時の角速度 とすると、

EXCELで積分すると、

角度は上のグラフの様に変化していく事が分かります。

この様にEXCELを用いれば、センサデータから角度や速度、変位を推定する事ができます。

※ご注意
ジャイロセンサにはオフセット(0点ずれ)または、オフセットドリフト(0点ずれが時間と共に変動)があります。
さらに精度の高い計測の御相談は、弊社までお問い合わせください。